40歳からのブログ SWの日常

ソーシャルワーカー備忘録。いわゆる雑記。

退院困難と言われる人の地域移行支援にかかわる精神保健福祉士の視点と役割について考える

以下、レポート練習(転用禁止)。自身の学習のために記述。

本事例をもとに、退院困難と言われる人の地域移行支援にかかわる精神保健福祉士の視点と役割について述べる。

初めに精神保健福祉士の視点について考える。精神保健福祉士には個人・集団・家族・地域社会全体を視野に入れた包括的な視点が求められる。ジャーメインとギッターマンによる人間生態学的視点に基づいて利用者の退院後の生活を支援するのであれば、本人の熱望や能力、自己評価はどうであるのかをアセスメントする。退院後の社会環境については、人的資源、社会的資源、物理的資源、機会、社会関係がどうであるのかをアセスメントすることが必要となってくる。

さらにストレングス視点は重要である。従来の医療モデルは病理・欠陥・障害を治療し訓練、矯正して病前のADLに近づけるようアプローチしていく。しかし、ストレングス視点では、本人の残存機能、健康な部分、本人の強みをもって医療モデルが治そうとする器質的な病状や障害を乗り越えようとするものである。そのためにも、本人やその家族や可能であれば地域からの情報収集やかかわりは欠かせないものと考える。そして、精神障害は、完治できないなど病前ADLに戻らない場合も多くある。そうした場合、「ともに生きていくとためにどう支援していくのか」を考えることも必要な視点だと考える。
 精神保健福祉士の役割について考える。本事例では、精神保健福祉士が本人とのインテーク面接で情報収集とともに、信頼関係の構築がなされていると考えられる。生活の場を精神保健福祉士が知ることも重要であり外出の同行に立ち会うことで様々な問題が見えてきたのではないか。面談を重ね本人の熱意や能力をアセスメントしていると考える。本人に「退院に向けてこれからのことを考えていきたいので教えてほしい」と尋ねることで本人のできること、本人のしたいことを明確化することにつながったのではないか。住居・経済・生活・支援・活動・医療についての問題点が整理され、それに合わせて本人の強みが挙げられている。本人の問題点と強みについて、それぞれ整理することで精神保健福祉士が取り組むべき課題が徐々にみえてきたと考える。この強みで問題点を解決することで退院に向けての生活環境調整につなげていくことになる。それぞれ足りない部分は社会福祉制度などの社会的資源をそれぞれ提案し、補強することができる。精神保健福祉士は退院困難と言われる人をどう退院可能と解釈できるかどうか、解釈できた後はその解釈を具現化するために本人・院内・地域の人たちなどといった本人と本人を中心とした社会資源とのコネクトの役割を担うものではないかと考える。

 

北島 英治 (編集), 副田 あけみ (編集), 高橋 重宏 (編集), 渡部 律子 (編集) 『ソーシャルワーク実践の基礎理論 改訂版 (社会福祉基礎シリーズ 2巻)』(2010年)有斐閣

福祉臨床シリーズ編集委員会 編・柳澤 孝主 責任編集 『精神保健福祉相談援助の基盤(専門)』(2012年)弘文堂

福祉臨床シリーズ編集委員会 編・坂野 憲司 責任編集 『精神保健福祉援助演習(専門)』(2012年)弘文堂