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40歳からのブログ SWの日常

40歳から始めたソーシャルワーカー備忘録。旅行記・福祉制度・いわゆる雑記。現在、SFC修行中

生活保護の不正受給について自分の考えをまとめておく

毎度のことながら生活保護の話題はいろいろな意見が多くあがってくることだと思います。ただ、今回のお話は本当に職員さんの気持ちを思うとなんとも言えない気分になります。ずいぶん前の話ですが、やっぱり気になっていました。

www.asahi.com

生活保護法って知っていますか?

ちょっと調べればでてくる生活保護法。

調べてみよう

第一章 総則

(この法律の目的)
第一条 この法律は、日本国憲法第二十五条 に規定する理念に基き、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする。


(無差別平等)
第二条 すべて国民は、この法律の定める要件を満たす限り、この法律による保護(以下「保護」という。)を、無差別平等に受けることができる。

(最低生活)
 第三条 この法律により保障される最低限度の生活は、健康で文化的な生活水準を維持することができるものでなければならない。

 

 また、大変わかりやすくまとめられているのは、私もよくチェックする厚生労働省のWEBサイトです。

www.mhlw.go.jp

私は生活保護法の是非を問うつもりはありません。何故なら私が産まれてきたころには出来上がっていた法律だからです。法律である以上必要なのだろうと思っています。ただ、その解釈や制度の利用の仕方には国民である以上、何かを感じることが必要だと感じています。

たまに、生活保護法を読んだこともないのに、良し悪しを決める人がいます。それが悪いとは思いませんが、まずは制度を熟読してから意見を発信してみたらいいのにと思うことがあります。ただ、この制度、自ら受給申請をされる人のほうが熟知している場合がたまにあることも事実です。

ただ、現状や詳細を知らない人がツイッターなどで発言してしまうとエライことになる

小田原市ジャンパーの話よりも、驚いたことはその事件について、某雑誌者の記者さんが「こうした人が貧困を産む」と発言したことです。

心の声

こうした人ってどうした人だよ(軽く怒りが入る)

この発言に対してはいろいろと反応があったようですが、私が一番に感じたのは、福祉事務所でケースワーカーさんをしている職員さんを傷つける発言でもあったのではないかということです。

実際に福祉事務所でケースワーカーとして働きたいかというと私はNOと答えます。何故なら非常に大変だから。

何度も何人ものケースワーカーさんとお話をしたことがありますが、確かに威圧的なワーカーさんがいるのも事実です。しかし、中にはとんでもない態度をとる生活保護受給者のために頭を何度も下げるワーカーさんもいます。本当におおむね職員さんは大変なんです。

生活保護を受給する際の条件をかいつまんで話す

  • まず、預貯金があるかないか。通帳がすっからかんであること
  • 車とか持ってないこと(生活するに絶対的に必要な場合大丈夫であったりします)
  • 生命保険は解約、資産ゼロが条件

ざっくりすぎますが、簡単にいうと資産がないことが第一条件です。

親がいる、子がいると生活保護を受給できないかというとそうではありません。基本的には家族に連絡がいきますが、その家族に突き放されればそれで申請は通ります。しかし、さすがにお金がないというだけで単純に審査がとおるというわけではありません。

申請してから、受給資格の決定に至るまで調査などに時間はかかりますが、保護費の支給は、介護保険と同じで申請日からさかのぼることができます。

 

不正受給について

実際にあります。確実に制度を利用して上手に生活をしている人がいます。私は腹が立ちません。理由は腹を立ててもどうにもならないことを知っているから。例えば、不正受給している人がいて、それを通報したところで一旦受給資格を得ると取り消しされ辛いことが多いのです。でも、私はできた人間ではないし、ひとり親家庭なのでうらやましいと素直に思うことがあります。それは単純に私よりいい生活をしている生活保護受給者と会った時です。職業柄いろんな人と会います。腹が立つというよりはいいなぁなんて思ってしまいます。ただ、私は何かあっても保護費を受けるつもりはありません。私のような考えの流れは、スティグマですね。気になる人はスティグマという言葉を調べてみてください。

生活保護の不正受給より気にかかることがある

それは、生活保護の不正受給を論じるときに偏った意見で討議がなされてしまうことです。私も反省しなければならないのですが、「一方きいて沙汰するな」といいますか、これは私の個人的見解なのですが、是非を問うことはとても重要なことだと思います。

意見を交わしあうということは、自分の意見を主張するということなので大いに結構。ただし、責め立てる必要性はないし、公に激する必要性もありません。ましてやひとつ意見に対して攻撃を加えなくてもいいのではないかと思います。意見が対立し激することと攻撃することは全然違います。ただ、それが楽しみである人たちは除きます(私の知人でもそうした人がいるので)。

あそこの福祉事務所の対応が悪いからと言ってむこうの福祉事務所がそうであるかというと全然違います。私も何度か福祉事務所の人とやりあっていますが、地区によってさまざまです。

言いたいことをいうのは言論の自由なのでいいと思いますが、制度も現実もしらない人がごもっともにみえる意見を言っていたりするとだいぶしらけます。

もっと勉強して実際の現場をみてから論じたら?と思っている関係者は多いと思います。

 

 

生活保護の不正受給について自分の考え(まとめ)

不正受給は私も断固反対です。正直、「不正」という言葉は正しくないということです。正義を語るつもりはないけど、正しくないんだからダメでしょ。生活保護受けていて私より贅沢に生活しているひとり親家庭をみていたらぶっちゃけ「むか」っとします。感情的にもむかつきます。

ただ、生活保護制度は最終的なセーフティネットになります。そう最終的なんです。一番困るのは、本来受給すべき人が不正受給者のために受給できないことになることです。制度は正しく活用してなんぼなので、不正はよくないと思っています。

あと、福祉事務所についてですが、全国にある福祉事務所が同じ規格で運営されていると思われている気がします。私も何度も腹立つな~と思うワーカーさんに出会ってきたし、怒鳴りあったこともあります。でも、すごいな・・・このワーカーさん半端ないっ!と素晴らしいワーカーさんにも出会ったことがあります。

「まるバツ株式会社」という一部上場企業があったとします。いくつも支店がある大企業です。その大企業の支店、部署、それぞれに配置されている人がみんな丁寧親切であるわけがないと思います。ブラックなところも結構あるでしょう。だから福祉事務所1福祉事務所がどうだからと悪評がでたからと言って全国の福祉事務所を悪と考えるのは愚かだと思います。

私は義務を果たさずして権利を主張することは恥ずかしいことだと思っています。自分がそうならないように気をつけていきたいと思います。

私見

あくまでも私の見解ですが、どこそこの記者さんの発言は現場を知らない人の発言か、もしくはこうした発言をすることで問題提起をはかろうとした確信犯(いい意味で)の発言だと思います。また、前述の記事(ジャンパー)ですが、私は職員さんを責めたいとか思いません。表現の方法に問題には思うところはありますが(さすがに正当に受給している人に与えた負の感情は詫びるに値すると思います)、福祉職が考えたことです。批判された場合も想定してたのではないかと思います(してなかったら擁護できないかも)。だったら、こうして報道されることで「生活保護」について今一度多くの人に振り返ってもらえたわけだし、本望ではないかと思います。